50歳を超えた頃から、若い友人たちの行動力や輝きがちょっとだけ眩しくなって、小さくうろたえた私。
この絵本の主人公は、98歳のおばあさん。
一緒に住んでいる5歳の猫が、毎日おばあさんを釣りに誘いますが、「98歳のおばあさんが釣りをしたら似合わないわ」と断り続けます。
おばあさんの口癖は「だって私は98だもの」
そしておばあさんの99歳の誕生日、ケーキに立てるろうそくを買いに行った猫は、途中で袋が破け5本だけ持ち帰ります。
おばあさんの焼いたケーキに5本のろうそくを立てたおばあさんは、「私5歳になったのよ、5歳の誕生日おめでとう」と猫と一緒にお祝いします。
翌朝、猫から釣りに誘われると、おばあさんは……。
私も、誰が引くでもない線を、自分で引いていただけかな。うろたえることなんでないぞ!だって5歳だもの 笑
★おまけ
中学生の時の校長先生は油絵の画家でした。先生が描く絵が好きで、先生から中国の話を聞くのが好きで、勝手に仲良くさせてもらっていました。卒業から20年ほど経って先生の近況を聞いた時、80歳を超えた先生が「90歳になったら日本画をはじめよう」とおっしゃっていて、なんて素敵なんだろうとますます好きになりました。
著 | 佐野洋子 |
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出版 | フレーベル館 |
初版 | 2009年1月1日 |